2020/05/04 16:22


岐阜市柳津町出身。稲作農家4代目として主穂営農を営む。
「日本一元気で小洒落た農家」をモットーに、伝統の岐阜ハツシモの美味しさを全国に届けたい!と日々奮闘中。




岐阜のおいしいお米ハツシモを届けたい



岐阜県で栽培されているお米を代表するハツシモ。

晩生品種で全国でも特に遅い時期に収穫され、初霜の降る頃に実ることからこう名付けられたといわれています。

国内でも1、2を争うほど米粒が大きく甘みが強いのが特徴で、冷めてもおいしく、

粘りが強くないことからすし米としても好まれています。
岐阜市や岐阜県西濃地方を中心に栽培され、収穫量が少ないことから「幻の米」と呼ばれることも。





ハツシモにこだわり、作り続けている米農家が岐阜市の主穂営農(かずほえいのう)です。
栽培歴約40年の奥村主穂さんと、息子の知己さんの二人で5ヘクタールの田んぼを育てています。
現在主流の品種改良された新しいハツシモSLではなく、通称旧ハツシモを作り続けているのは、「昔ながらのハツシモの味と伝統を守りたい」という思いから。
その味は「毎日食べても飽きない、毎日食べてもおいしいお米」だといいます。





この秋、すしに使うとおいしいお米を評価する「すし米コンテスト国際大会」で、主穂営農のハツシモは特Aランク賞を獲得。全国の農家・米屋さん132人が出品し、上位10人までに与えられるもので、岐阜県内からは唯一の受賞です。
また昨年の食味測定検査*では、一般的に80点でおいしいお米とされるところ、89点という高い評価を受けました。
これはハツシモでは稀な点数です。
収穫したハツシモは市場を介さず、すべて直接販売。
「ここのおいしいお米でなければ」と、毎年リピート購入するお客さんが多数です。


*食味値とは…
近赤外線分析機で、「アミロース」「タンパク質」「水分」「脂肪酸度(玄米)」の4つの成分を測定し、食味方程式により食味値を出します。
味値は、100点満点で表し、数値が高いほど美味しいお米になります。
最近の良食味品種の増加や美味しい米作りの努力により、日本産では、65~75点が標準になっています。(米・食味鑑定士協会HPより)
また、「第6回お米番付2018」では、全国150種以上の中から見事入賞に選ばれました!


*『お米番付』とは…
食の達人が、自らの五感で「食べて本当に美味しいお米」を選び抜くコンテスト。
5名の最終審査員は、年間1000回以上の食味をするお米のプロをはじめ、一流の料理人や、フードコラムニストたちです。

お米番付HPはこちらから








お客さんから「おっくん」の愛称で親しまれている知己さんが、主穂営農を継いだのは8年前のこと。
お父さんの主穂さんが体調を崩したのを機に、当時暮らしていた東京から帰省。それまで農業をやろうとは全く思っていませんでした。
主穂営農ではトラクターをはじめ、大型の乾燥機や貯蔵室など米づくりに必要な設備をすべて備えています。
「小規模農家では、これだけ設備が充実している農家は珍しいんじゃないかな。うちでは種籾を自家採集し、育苗から収穫後の乾燥、脱穀、袋詰めまで行います。
自分の手で全部やれるのは、すごく面白いですね」。







土壌作りに重点を置く息吹農法や、田んぼの除草作業にロボットを使う研究に協力するなど、新しい農法にも積極的に取り組んでいます。
安全で安心なお米を届けたいと、農薬や化学肥料の使用を減らす取り組み「ぎふクリーン農業」にも登録。
「大粒で食べごたえがあり、冷めてもおいしいお米を作るには、どの作業にもベストパフォーマンスを尽くすことが大切。
子供や孫に安心して食べさせることができるお米、自分自身が食べておいしいと思えるお米を作りたいんです」。








「僕のテーマは、親父が長年ハツシモ一本でやってきた伝統を受け継ぐこと。
世の中にはいろんな農法がありますが、どれが正しいとかではなく、米づくりによいとされることをどんどん取り入れていこうと思います」。
知己さんの目標は、ハツシモを有名にすること。
「岐阜ハツシモのおいしさを知ってもらい、コシヒカリやササニシキのように、誰もが知っているブランド米にしたいんです。
そのためにハツシモの特徴を最大限に引き出すことはもちろん、積極的に日本全国のコンテストにも挑戦していきたい」。
若き米農家の情熱が育てる、岐阜の伝統米ハツシモ。ぜひ食べて、そのおいしさと出会ってください。













おすすめの食べ方





おにぎりなどで、お弁当に!


炊きたてはもちろんですが、ハツシモはとくに冷めた時に本領を発揮します。
大粒のごはんの口当たりや、粒自体の甘みやもっちりとしたお米のおいしさを味わってください。



料理人おすすめ!おいしい炊き方

計量

カップの1合(約180cc)すりきり1杯でいつも同じ分量で計りましょう。


お米の研ぎ方

最初にたっぷりの水を注ぎ大きく掻き回し、すばやく水を捨てます。
(お米は水に触れた段階から、水を吸収し始める為、最初の汚れた水を吸収させる前にできるだけ手早く捨てます。)
【ポイント】その後、お米を40回程もみます。
もみが終わったら、新しい水を入れ、円を描くようにリズミカルに全体を研ぎます。水を交換しながら3〜3回程、水がきれいになるまで研いで下さい。


水加減

水加減でご飯のおいしさが左右されます。炊飯器の目分量まで正確に加水してください。


加水〜炊飯

お米の中心まで水分を吸収させることでふっくらとしたご飯が炊ける重要なポイントとなります。
【ポイント】30分間浸水させるとさらにおすすめです。
ご飯を炊く時に使用するお釜の最大炊飯量は八割くらい。炊きあがりがよくなります。


炊きあがり〜シャリ切り

蒸らすことによってご飯の米粒中の水分を一定にします。10〜15分位は蒸らして下さい。
その後、米粒表面の余分な水分を飛ばすため、しゃもじを垂直にたてながら、水蒸気を逃がしつつ、お米全体に空気を含ませるイメージで釜の底からほぐしていきます。
【ポイント】十字方式でしゃもじをいれ、1/4ずつ裏を表に、裏を表にシャリ切りしてください。


保温

電気ジャーなどで長時間保温しておくとご飯の乾燥が進み、黄ばみとパサツキの原因となります。その日に食べきるのがいいですが、早めにラップし小分けにしておくと便利です。







  • Home
  • About
  • Blog