2020/05/04 16:06


熊本の繁華街で生まれ育つ。夫の転勤に伴い、38年前に武芸川へ。
村役場に勤め、地域おこしの一環としてつるむらさき事業を担当。
現在は武芸川町特産品開発企業組合代表として、つるむらさき栽培、「郷土料理つるや」の運営を行う。



癒しの里の健康野菜で作った美味しいうどん



つるむらさきを知っていますか?
葉と茎に独特のねばりがあり、生のままサラダやジュースに、さっと炒めるか、茹でておひたしにするなど、食べやすくて美味しい野菜です。カルシウムが牛乳の3倍含まれ、鉄、カロチンなども豊富なことから、近年健康食材として注目を集めています。






関市武芸川町で、20年前からつるむらさきの生産に取り組んでいるのが杉山ミサ子さん。つるむらさきと地元食材を使った料理を提供する「郷土料理つるや」も運営しています。
杉山さんは以前、武芸川町役場(当時)に勤め、総務課で地域おこしを担当。地域の豊かな自然の魅力で人を呼ぼうと、温泉施設や道の駅の建設に携わりました。特産品を作りたいと考えていた時に、つるむらさきと出会います。
「つるむらさきは生命力が強く、古代インドでは薬草として使用されていました。
武芸川町を癒しの里にしたいと考えていたので、ぴったりの野菜だと思ったんです」。






1995年から地域おこしの一環として、つるむらさき事業をスタート。岐阜薬科大学のすすめと、岐阜県の指導のもと、地域の人たちと一緒に栽培に取り組みました。
武芸川町は古くから小麦文化があり、うどん作りが盛んなことから、麺につるむらさきの粉を練り込んだ「つるむらさきうどん」を考案。小麦粉とつるむらさきの配合が難しく、何度も試作を重ねた自信作です。
国産小麦粉を使用しほんのり緑色をした麺は、つるんとした食感とほどよいコシが特徴で、冷やしざるうどんにしてもよし、温かいつゆで頂くのもよし。「細麺で食べやすいので、小さなお子さんからお年寄りまで好評です」と杉山さん。
カルシウム、鉄、カロチンがたっぷりなので健康食としてもおすすめです。









現在、つるむらさきの栽培と収穫は地域のおばあちゃん達が担当。作り手の高齢化と後継者不足が目下の課題だといいます。
「栽培農家さんを増やして、つるむらさきの魅力を伝えていきたいと思っています。そしてこの地域のことも知ってもらえたら」。つるむらさきをもっと広めたいという思いから、3年前に新商品「つるむらさきパスタ」も開発。小麦粉を使用せず、岐阜県産の米粉で作ったアレルギーフリー麺です。つるつるモチモチのパスタ麺はクリーム系やトマト系など、好みのソースで美味しく食べられます。


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